大人の山歩き

細川幽斎藤孝といえば御存知のとおり、
文武趣味に長けた一世の超人。
多くのエピソードを持つ傑物ですが、
関ヶ原の戦いの際、
丹後田辺城に包囲され、絶体絶命の際、
当時”古今伝授”を受けた者であることを理由に、
幽斎が死ぬと、古今伝授が絶えることを恐れた朝廷が、
田辺城での東西調停に入り、
幽斎は死の淵を逃れることが出来た。
というエピソードは、文学史上にも刻まれる出来ごと。

以前より、古今伝授とは何ぞや？
古今伝授の内容は？
一子相伝の闇に包まれた内容に、
少なからず関心を持ち続けておりました。

答えから申し上げると、
”古今和歌集の中の、○○という歌に出てくる「松」は、どこそこの松”といった内容だそうです。
それを知った時、
かなり落胆しました。
もっと、
難解で不気味な呪文に飾られた儀式のようなものを想像していたのに・・・。

どうせ、胡散臭い公家が、
箔をつけるために、こんな珍妙なことを始めたんであろう・・・。
と思っていたら、
驚いたことに、
始めたのは、【東常縁】という15世紀初頭の美濃の国の武士。
藤原定家の血を受け継いではいるらしいのですが、
いやはや驚き。
日本の文化を思う気持ちの強さは、
公家武士関係無いということかと思ったり・・・。
それとも・・・・

命をかけて受け継がれている古今伝授。
穿った見方は失礼ですよね。